「セックスレスは何ヶ月から問題になるの?」――そんな疑問が頭をよぎったら、まずは“いま”のふたりの距離感を確かめる絶好のタイミングです。日本性科学会では、「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルが合意した性交やセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上ない状態」をセックスレスと定義しています。とはいえ、期間が示すのはあくまで目安。重要なのは 「その空白をお互いがどう感じているか」 です。
1ヶ月レス:忙しさの影で“後回し”になっていない?
仕事の繁忙期や育児・家事の負担が重なると、性生活はつい後回しになりがちです。1ヶ月程度のブランクであれば一過性の場合も多いものの、一度途切れた習慣は簡単には戻らないのが現実。もし「最近スキンシップが減ったな」と感じたら、デートの時間を意識的に作ったり、ベッドルーム以外で手をつなぐなど小さな触れ合いからリズムを取り戻してみましょう。
3ヶ月レス:不安や疑念が芽生えやすい転換点
3ヶ月を超える頃になると、「自分への愛情が冷めたのでは?」 といった不安が頭をもたげてきます。恋人同士なら結婚への躊躇、夫婦なら将来設計のズレが顕在化するケースも。ここで大切なのは、相手の本音を想像する前に“直接”聞く勇気。恥ずかしさよりも誤解を放置するリスクの方がずっと大きい――そう腹をくくって対話の場を作りましょう。
半年以上レス:パートナーが“家族”を通り越して“同居人”に
半年を過ぎると、心身ともに相手を“異性”として認識しづらくなると言われています。「一緒にいるのにドキドキしない」「もはやルームメイトのよう」――そんな停滞感が強まる前に、日常から離れた刺激を取り入れることが鍵。二人きりの旅行、いつもと違う時間帯のデート、香りや照明など環境の演出……マンネリ打破は五感をフル活用するのが近道です。
カップル・夫婦がセックスレスになる5つの主な原因
- 忙しいライフスタイルと時間のすれ違い
キャリア形成期や育児期には、睡眠時間すら削りがち。まずはスケジュールを“ふたりの時間ありき”で組み直してみましょう。 - 体調不良や精神的ストレス
慢性的な疲労や寝不足は性欲を直撃します。栄養・運動・睡眠の基本を見直すだけで、心身のコンディションが整い始めます。 - 心理的な距離感や価値観の違い
コミュニケーションが不足すると「どうせ言ってもわかってくれない」と無言の壁が。言語化が苦手なら手紙やメッセージアプリを活用してみて。 - 性的な不満やマンネリ感
同じパターンの繰り返しは飽きを招きます。“毎回フルコース”の思い込みを捨て、ライトな触れ合いから再スタートしてみるのがおすすめ。 - 他の異性への興味や浮気
SNSやマッチングアプリで誘惑が増えた現代。浮気未遂の段階でも心が離れたサインです。根本原因(寂しさ・承認欲求)に目を向けることが解決の第一歩。
セックスレスが離婚・別れに繋がる3つの理由
- 心の距離が拡大しやすい
触れ合いは“愛情ホルモン”オキシトシンを分泌させ、安心感を生む重要な行為。ゼロが続けば心理的な断絶は加速度的に広がります。 - 浮気リスクが高まる
欲求不満が続くと外に目が向きやすくなり、離婚原因の上位にランクインする“不貞”へ発展することも。 - 将来設計にひびが入る
子どもを希望する夫婦の場合、“タイムリミット”が現実味を帯び始めることで対立が深刻化。気づいた時には修復が困難というケースが少なくありません。
ワンポイント
実際、レス期間が1年以上続く夫婦は、半年未満の夫婦に比べて離婚率が約2倍に跳ね上がるという報告も。早期対応がどれだけ重要かがわかります。
今日から試せるレス解消3ステップ
1. コミュニケーションを“対話”にアップグレード
性生活の話題ほどデリケートなものはありません。でも黙っていれば解決は遠のくばかり。相手の意見を遮らず、批判せず、まずは最後まで聞く――それだけで対話の質は劇的に上がります。
2. 新しい刺激を日常にスパイス投入
「いつもと違う」だけで脳はワクワクします。映画のあとのホテルステイ、照明を変える、香りを選ぶ…。大がかりな準備より小さな非日常を積み重ねる方が続けやすいものです。
3. 専門家のカウンセリングを活用
オトナのお悩み保健室では、セックスレス解消に特化したオンライン相談サービスを実施中。第三者だからこそ見える課題を一緒に整理し、最短ルートでの改善をサポートします。
まとめ:ふたりの未来をもう一度リデザインしよう
セックスレスは決して“終わり”のサインではありません。むしろ、関係をアップデートする絶好のチャンス。本記事で紹介した期間別のチェックポイントと解決策をヒントに、まずは一歩踏み出してみてください。もし壁にぶつかったら、私たち専門家がいつでも味方です。
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