2人目、3人目出産後、セックスレスにより夫婦仲が急速に冷え切った方も多いのではないでしょうか。ここでは、したくない側の理由や拒否された側の気持ちと共に解消方法を解説していきます。
2人目3人目の産後レスになるのはなぜ?したくない理由について

「1人目が産まれてもセックスがあったけど2人目産まれてからレス状態…」「2人目/3人目が欲しいけど夫とのレスが解消できない…」など、何故かセックスから遠のいてしまっている夫婦も多いのではないでしょうか。
1人目は夫婦共に子どもが欲しいからセックスに対して積極的になりやすい傾向がありますが、ある一定の子どもの人数が満たされると「これ以上子どもは要らないからセックスしなくてもいいや」と考えているパートナーもいます。
ここでは、なぜ子どもが産まれてからセックスレスになってしまうのか、以下の6つの理由について解説していきます。
- 産後クライシス
- 体型の変化が気になる
- 家事や育児などのストレス
- 子どもに見られないか気になる
- 性的な魅力を感じなくなってしまった
- 「親」から男女の仲になることが難しい
産後クライシス
産後の女性の身体の中は女性ホルモンが激減します。その代わり、母性ホルモンがどんどん出るようになるのです。この女性ホルモンから母性ホルモンへの切り替わりは精神を不安定にさせるばかりか、性欲が湧かなくなってしまうことがあります。
また、母性ホルモンが多く出ていると子どもを守ろうとする母性本能が働き、夫でさえも敵とみなしてパートナーの些細な行動や言動に対して攻撃的にもなります。
さらに育児などのストレスから出産後、些細なことで喧嘩になったり、互いの言動が癪に障ることで急激に夫婦仲が冷める、いわゆる「産後クライシス状態」に陥ってしまうのです。
産後クライシスで一度冷めてしまった夫婦仲からセックスができるような夫婦に戻ることは難しく、解消するには長期的な解決策を導き出さなければなりません。
体型の変化が気になる
「1人目のときはすぐに体型を戻せたのに2人目産まれてから体型が戻らない…」
「子どもの年齢差がないから家事に育児に休む間がなくて自分のケアまで手が回らない…」
など、度重なる出産で体重が戻らなくなってしまったり、日々の育児や家事(共働きであれば仕事も)など忙しい毎日を送っていることで自分のケアができないと悩む妻は多いです。
夫側は体型の変化に気にしていないこともありますが、妻としては「出産前に比べて変化した体型に夫が幻滅するのではないか…」「女として見てもらえないのではないか…」と不安に感じていることからセックスを拒否してしまう場合があります。
こうなってしまうと自分から誘うのを避け、だんだんとセックスから遠のいてしまうようになるのです。
家事や育児などのストレス
普段の育児や家事に加え、共働きであれば仕事があったり、介護があったり…日々忙しすぎるあまり休む間がない家庭も多いでしょう。
とにかく早くベッドへ行き、休みたい・寝たいと感じているパートナーもいるのではないかと思います。
しかし、疲れているパートナーに気遣うことなく度々セックスに誘われると「エッチよりも寝かせて」「疲れていることを労ってほしい」とさえ思われてしまいます。
こうした自分の性欲(セクデザ)を押し付けるアクションを続けると「寄り添ってくれないのにパートナーとエッチなんてしたくない」と思い、セックスを拒否されてしまうのです。
子どもに見られないか気になる
「子どもがいつ起きているのか分からない」と考えながらだとセックスに集中できないことから、拒否してしまうパートナーもいます。
中には「子どもに両親の性的行為を見てしまったらトラウマになるのではないか」「性的行為を見たことで、もしかしたら悪影響を与えるかもしれない」といった様々なリスクを考えてしまうと「そんなリスクを負ってまでセックスしなくてもいい」と考え、セックスを拒否してしまうのです。
他にも授乳期の赤ちゃんがいる家庭や添い寝しなければ寝られない子どもがいる家庭だと、なかなかセックスに時間を避けることが難しいことからレスになってしまう場合もあります。
性的な魅力を感じなくなってしまった
出産後、パパ・ママへと変わっていく姿を見て男/女として見られなくなってしまう夫婦も多くいます。
夫婦で結婚・出産などの一大イベントを経て苦楽を共にする、いわば「相棒」のような存在として意識するようになると「だんだん男女の仲を感じられない…」と思うように。すると、相棒もしくは兄弟のような気持ちを感じているパートナーに性的魅力が感じられないことからセックスしようと思えなくなってしまうのです。
また、新婚の頃のように身なりを整えなくなったパートナをみて男/女としての魅力が感じられないことからも、セックスをしようという雰囲気にならない、といった理由も考えられます。
あるいは、
- 家事・育児を押し付けて家政婦のように扱う夫
- 夫に対して愚痴やダメ出しばかりする妻
といった、夫婦になってから自分を男/女として大切に扱ってくれないパートナーをみて「愛が感じられないパートナーとセックスする気になれない」といった憤りを感じてレス状態になっている場合もあります。
「親」から男女の仲に戻ることが難しい
普段はパパ・ママとして子どもに向き合っていると、いざ「親」から夫婦2人だけになったときに男女の仲に戻ることが難しいことから、セックスを避けるパートナーもいます。
毎日のように子どもと向き合っていると大きな声で子どもを叱ったり、なりふり構わず追いかけることもありますよね。このような姿は微笑ましい日常である一方、パートナーから見れば「男/女としての魅力は全く感じられない」といった印象を持たせてしまう場合があります。
そんな日常なのにセックスで「か弱い女性のような素振りや喘ぐ声」「リードする男らしさ」などを見せる自分に嫌気が指し、したくないと思うのです。
このように子煩悩なパパ・ママは子どもに好印象を与えますが、いざ男女の仲に戻るのはなかなか難しいといえます。
2人目で産後レス…拒否された側の本音

「体調が悪い…」「なんだか乗り気じゃない…」など、パートナーからセックスに誘われた際についつい怒ったり、傷つけるような言動をしていませんか。拒否する理由は様々ですが、夫婦間であっても何気ない一言でショックを受けてしまうこともあります。
ここでは、実際に拒否された側がどう感じているのかご紹介していきます。
気持ちが冷めた
セックスを拒否されたことで傷ついたという気持ちの他にも「もう誘わなくていいや」と気持ちが冷めてしまう場合があります。
「産後だから予後の回復を見計らって誘ったのに断られた…」「2人目/3人目が欲しいと言っていたのに何でセックスを拒否するの?」と理由が分からないまま断られたことで「もう傷つきたくない」という思いから、徐々に誘わなくなってしまうのです。
「パートナーに求めたところでどうせ…」と気持ちが冷めてしまうと、やがて風俗を利用するようになったり、最悪の場合、浮気や不倫に走ってしまうことがあります。
何気ない一言でパートナーが傷ついてしまったときや怒ってしまったときは素直に謝り、どうしてできないのか理由を打ち明けるとよいでしょう。また、レスの期間が長くなればなるほど、セックスを再開するのが難しくなるので早めに話し合うことが大切です。
相手に対して不満が募る
理由も分からず、セックスを拒否されることが度々起こると「何が不満なんだ!」とだんだん相手への苛立ちを感じている場合があります。
セックス以外にもパートナーに対して伝えたいことを我慢して「察してほしい」と求めてしまうとパートナーもアナタ自身もどんどん不満がたまってしまいます。
お互い言えない不満がたまり続けてしまうと夫婦関係はどんどん冷え込み、修復できないほど悪化してしまう恐れがあります。
もしかして嫌いになった?と不安になる
セックスを理由もわからず度々拒否されてしまうと「もしかして自分のことが嫌いになったのかな」と不安を抱えながら過ごさなければならないと考えるパートナーもいます。
例えばデートをしようと誘ったのに乗り気でない態度や理由もなく拒否されると、傷ついたり、自分が悪かったのかなと責めてしまうでしょう。
セックスも同じく、拒否された側はいつまでも拒否した側の顔色を窺いながら、また自分に非があると思いながら日々過ごさなければはないのです。
セックスはお互いの意思が一致しなければすることができないため、どちらかが「したくない」となると行為に及ぶことができません。
そのため、拒否した側が優位になることが多いからこそ、「したくない」と伝える時は相手を思い遣って話さなければならないのです。
2人目以降産後レスから再開する秘訣

では、ここから2人目/3人目であっても産後のセックスを解消する秘訣やキッカケを作る7つの方法を解説していきます。
- 子どもが寝ている寝室から移動して行う
- 子どもがいない日中行う
- 2人きりになれる時間を作る
- 夫の性格を考え立ち会い出産を避ける
- さりげなく誘導し時には焦らす
- 挿入ありきをセックスと考えない
- カップル時代の気持ちに思いをはせる
子どもが寝ている寝室から移動して行う
子どもがいると住宅環境によっては夫婦の時間を作ることが難しいと思いがちですが、寝室以外に目を向けてみると意外とエッチできる場所が見つかるのではないかと思います。
例えば寝室ではなくリビングで済ませたり、たまには夫婦だけでお風呂に入って2人の時間を過ごしてみるなどよいですね。もし、場所の確保がどうしても難しい場合は子どもが熟睡している時間(早朝など)を狙うのもアリです。
このように、子どもの目に届かないような場所や時間帯を狙って行うことができれば、夫婦の時間をリラックスして過ごすことができるでしょう。
子どもがいない日中行う
「セックスできるような時間が確保できない…」と悩んでいる方は子どもがいない日中に行うのもよいでしょう。
例えば、下記のような方法で日中時間を作ってセックスできるような雰囲気を作ってみるのがオススメです。
- お互い同じ日に有給休暇を取り、デートしてホテルに行く
- たまには近くにいる両親や親族に子どもを預けてデートする
- 同じ気持ちを持つママさん同士で相互託児を行って日中デートする
- 幼稚園/保育園、小学校に行っている間を利用してデートする
各家庭に合った方法で構いませんが、日々忙しくて夫婦がすれ違っていると感じたら、2人きりになる時間を確保するよう協力してみてはいかがでしょうか。セックスをするためにデートするのではなく、まずは2人で過ごす時間を作るよう努めてみると考えてみてくださいね。
二人きりになれる時間を作る
先述したように日中、2人きりになれる時間を作る他にも、子どもたちが寝静まってから2人でテレビや映画を見るといった時間を作るのもセックスを解消する手助けになります。
一緒に晩酌をしたり、お菓子うやおつまみをつまみながら他愛のない会話をしてリラックスした時間を共有することが大切です。
2人で過ごす時間=リラックスできる時間だと感じれば、自然とセックスできる雰囲気になったとしても身構えることなくパートナーの愛情を素直に受け止めることができるはずです。
大切なのは、日中はパパ・ママの関係性であっても2人でいる時間は男女の仲に戻るように意識することですよ!
夫の性格を考え立ち会い出産をしない
出産前の話になってしまいますが、夫のタイプによっては立ち会い出産をすることで女性として見られなくなり、セックスすることに対して怖気づいてしまうことがあります。
立ち会い出産は父性の芽生えを後押ししたり、育児に積極的に参加できるようになったり、出産時の不安な気持ちを共有できるなどメリットはありますが、夫のタイプによってはデメリットに働いてしまうことがあります。
夫の性に対する考え方によっては立ち会い出産が難しい場合もあるので、出産前にしっかりと話し合っておくことが大切です。

さりげなく誘導し時には焦らす
エッチしよう!という見え見えの態度だとパートナーであっても気が引けてしまうものです。ですが、さりげなく焦らしたり誘うようなアクションを行うと自然とセックスできる流れに持っていきやすくなります。
そのためには、そっと身体に触れたり、普段から不快にならないスキンシップを行うなど、パートナーが「そそる」ようなさりげないアクションを起こすようにしてみましょう。
パートナーから自然と誘ってもらえるようなシチュエーションに持っていく、いわば「日常生活から前戯が始まっている」と思いながら行動してみてください。
挿入ありきのセックスと考えない
セックス=挿入しなければならない、と考えがちですが決してそうではありません。心身共に疲れ切っていたり、ストレスが多い状態だとなかなか性欲(セクデザ)が湧き上がらないものです。
セックスをするかどうが考える前にまずはパートナーの疲れを癒してあげることを優先して行動するようにしましょう。例えば、オイルでマッサージをしてあげたり、パートナーの話をじっくり聞いてあげるなど心からリラックスできるような環境を整えることが大切です。
好きな食べ物を食卓に並べて一緒に楽しんだり、顔を合わせて話すなど心身共に弱っている状態から回復させてあげるようにすると自然とセックスできる雰囲気になります。
カップル時代の気持ちを忘れない
カップル時代のセックスは過去一番燃えた!と思う方は多いはず。そんな過去のセックスと比較してしまうと「あの頃に感じた気持ちの高まりがない」「あの頃のように深く愛し合えないならしたくない」と決めつけて夫婦生活を避けようと考えているパートナーもいます。
年齢と共に以前と比べてセックスの仕方が淡泊になってしまったり、ショートセックスが重なってしまうと「やっぱりあの頃に比べて質が悪いエッチだ」「なんてつまらないセックスなんだ」と思うようになってしまうのです。
特に年齢とともに挿入が上手くできなかったり、射精までの時間が短くなってしまうのは体の変化やライフスタイルの変化で当たり前に生じてしまいます。
それならば「この人と一緒に過ごしたい」と心に決めた相手ならばいろんなセックスのバリエーションを楽しもうと前向きに考えることが大切です。
「カップル時代のセックスの方が良かった」と思うのではなく「カップル時代のようにお互いを尊重し続けているのだから、セックスの形が違ったっていいじゃない」と思うようにしましょう。
子どもがいるとパパ・ママの関係に戻りがちですが、どこかで男女の仲だった頃の気持ちに思いを馳せて、2人でいる時間を日々過ごしてみてください。
2人目以降、産後レスでも男女の仲を忘れないようにしましょう
2人目、3人目と産後はセックスことが後回しになってしまいがちです。ですが、パパ・ママの関係性でも、2人でいるときは男女の仲に戻ってみるようにしましょう。時には子どもに見せない女性/男性らしさを見せてもよいのです。
どうしても「出産前の方がセックスが盛り上がった気がする」「子どもがいない頃の方が気持ちよかった」と思いがちですが、ライフスタイルの変化とともにセックスの楽しみ方を変えていくようにしていくことが大切です。
また、今までの自分とは違った魅力があることをパートナーに知ってもらい、カップル時代とは違う性のスタイルを2人で模索していくようにしていくことも夫婦仲を深めていく秘訣といえるでしょう。
ただ、どうしても産後にセックスを再開するタイミングがつかめなかったり、レス状態に悩んでいるけど誰にも相談できないときはぜひ、オトナのお悩み保健室に相談してみてくださいね。
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