パートナーとの結婚や交際期間が長くなってくると、ふと気が付くと「私たちセックスレスかも…」と不安になる方も少なくないはず。また今は大丈夫でも、もしかしたらセックスレスに陥りやすい夫婦の特徴に当てはまるかもしれません。この記事を読んで、セックスレスがいつから始まるのかを知り、早めの対処をして、脱「セックスレス予備軍」を目指しましょう!
どのくらいしていないと「セックスレス」?
【結論】セックスレスは「1ヶ月以上性行為がない状態」を指します
実はセックスレスには明確な基準が存在します。
日本性科学会により「特殊な事情が認められないにも拘わらずカップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にいたることが予想される場合」と定義されています。
セクシュアル・コンタクトとは、キスやペッティングなどを指しており、必ずしも挿入だけではありません。
この「1か月」という定義に対して皆さまはいかがでしょうか?
「うちは少なすぎるの?」「他の夫婦・カップルはどれくらいしてるの?」など気になる所です。
セックスレスに当てはまる夫婦・カップルはどのくらいいるの?
なんと夫婦やカップルの「6割以上」が該当
日本家族計画教会による最新の『ジャパンセックスサーベイ2024』の調査では、
なんと6割超えの夫婦やカップルがセックスレス状態であることが分かりました。女性に限定すれば、7割近い人がセックスレス。
今や「セックスレスは社会問題」と言える程に多くの人が経験する問題となっているのです。
引用元:日本人のセックス頻度(2024年) 「【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2024」
【ジェクス】ジャパン・セックス・サーベイ 2024
あなたは「隠れセックスレス」かも?
「セックスレスと思う期間」は1年以上が最多
レタスクラブによる既婚者女性向け約600名の独自調査調べによれば、「セックスレスと思う期間」は、「1か月以上」が16%、「3か月以上」が19%、「半年以上」が21%、「1年以上」が26%、「2年以上」が16%という結果でした。
(2021/5/21~30アンケート実施。回答者826人のうち「女性・既婚者(離婚経験者含む)」の595人の回答を抽出)
引用元:レタスクラブによる既婚者女性向け約600名の独自調査調べ
最も多かった回答は「1年以上」。
言い換えれば、1年に1回セックスをすればセックスレスではないと感じている方が最も多いという事。
日本性科学会の厳密な「1か月」というセックスレスの定義に当てはめれば、自覚のない「隠れセックスレス」状態の方が多くいらっしゃるという事なのかもしれません。
恋人や夫婦がセックスレスであることはいけないの?問題があるの?
そもそもセックスをする・しないはあくまで当事者同士の問題なので、どちらもまったく不満がないのであれば問題はありません。
ただし片方が不満を持っていたり、セックスレスが原因で不倫や浮気に繋がったりするケースにおいては、間違いなく深刻な課題です。
センシティブな内容のため周囲に相談しづらい悩みである事、カップル毎に千差万別の要因があり自力での解消が容易でない事などから、長らく1人で問題を抱え込んでしまう場合も少なくありません。
セックスとは、性欲を満たす事・子供づくりの他にも「パートナーから愛されている事」を感じる重要なコミュニケーションツールでもあります。
片方がこれを少ないと感じた場合には、愛情を示してもらえない不安にかられたり、異性(女性や男性)としての自信を失ったりすることもあります。

セックスレスが続くとどうなる?心理的・関係的な影響
セックスが減ることは、たまたま一時的なこともありますが、続いてしまうとパートナーとの関係全体に影響が出てくることがあります。たとえば、「もう女として見られていないのかな」「魅力がなくなったのかも」と感じて、自信をなくしてしまうことがあります。会話やスキンシップも少なくなり、まるで恋人や夫婦というより、ただ一緒に暮らしているだけの関係のように感じることもあります。また、心や体の満たされなさから、浮気や不倫などに発展してしまう可能性もあります。このように、セックスレスは心にも関係にも、大きな影響を与えることがあるのです。
1ヶ月レスの場合
1ヶ月程度のセックスレスは、仕事や生活の忙しさによる一時的なものとして見られやすいのが特徴です。たとえば、繁忙期や家庭内の変化、ストレスなどで性生活が後回しになることは少なくありません。けれど・・・一度ルーティンから外れてしまうと取り戻すのが難しいのが「セックスレス」の恐ろしいところ・・・。知らず知らずに優先度が落ちている場合には、その理由がなぜか?性生活側の問題がないか?振り返ってみてください。マンネリによる飽き、する時は毎回全力と思っていると体力を使うものと思ってしまっているなど・・・習慣化するための改善点を考えてみてください。
3ヶ月レスの場合
3ヶ月を超えるセックスレスになると、不安や疑念が芽生えやすくなります。特に恋人関係の場合、「自分への愛情が冷めてしまったのでは?」といった不安を感じているかもしれません。また結婚前にレス状態が続くことで、「このまま結婚して大丈夫?」と将来への不安のご相談をいただくこともよくあります。行為がないことについてはお互いが不満に思っていないか、価値感をすり合わせておきましょう。
半年以上レスの状態
半年以上レス状態が続くと、夫婦やカップル間で、お互いに”男女”としてみる意識が薄れてきてしまいます。「夫婦なのに恋人のようなドキドキ感がなくなった」「一緒にいてもただのルームメイトのよう」といった、関係の停滞感が悩みを深める原因にもなり得ます。
私たちは、「レスなの?」「どれくらい深刻なのレスなのかな?」という疑問に答える無料診断をぜひ受けてみて下さい。
セックスレスが始まる主な5つのタイミングとその理由
セックスレスになるきっかけは人それぞれで、相手のNGワードが理由で出来なくなってしまう場合、忙しい日々に気付けばセックスレスに突入していた場合、マンネリなど様々です。
その中でも特に多いセックスレスになりやすいタイミングについてご紹介します。
1. 同棲開始後
一緒に住む事でお互いの存在への新鮮さやドキドキ感が薄れ、セックス自体がマンネリしやすくなる傾向があります。
またいつでもセックスできる状態になると、「敢えて今しなくてもいい」とタイミングを先延ばししがちにもなってしまいます。
2人が日頃生活をしている場ではムードが出づらくなるという要因もあります。
2. 仕事が忙しい時
心身共に疲労困憊になると多くの方は「身体を休めたい」「睡眠を取りたい」という心持ちになります。
一方、厚生労働省による基準では、セックスは、普通歩行やヨガと同等の活動レベルであるとのこと。
また、セックスは、前段のコミュニケーションや前戯でパートナーを悦ばせるなど、精神的なエネルギーも時間も要します。
慢性的に仕事が忙しく、精神的にも肉体的にも余裕がない状態が続くと、「元気な時にすればいい」とセックスを後回しにしてしまうケースもあります。
3. 趣味に夢中な時
ゴルフ・サウナ・読書・映画鑑賞・ゲームなどなど、夢中になれる趣味があることはとても素晴らしいことです。
しかし、気づけば、パートナーとのセックスの優先度が落ちて、限られた余暇をほぼ趣味に当ててしまっている事があります。
さらに最近では、自宅で何万本もの世界中の映画やドラマを鑑賞できたり、すぐに漫画を読めたり、SNSを覗けたりと、現代人の可処分時間には、魅力的な選択肢が溢れています。
セックスを面倒に思っていたり、マンネリ気味で飽きを感じていたりする場合には尚のこと。刺激的で楽しめる趣味の世界に没頭してしまう事があります。
4. 妊娠や産後
妊娠・産後は特にセックスレス化する要因が多く潜んでいるタイミングです。
・妊娠中はお腹の中の子供への影響を心配してセックスを控え、産後も習慣が戻らないケース
・女性側はホルモン変化を経て、性欲が減退するケース
・男性側が出産シーンに衝撃を受けて、性の対象と見れなくなるケース
・出産をきっかけに、お互いをパパ・ママと認識するようになるケース
など、お互いへの意識の変化・体の変化・習慣の変化により、セックスに気持ちが向きづらくなる傾向があります。

5. 子育て中
子育てママ・パパからよく聞く声としては、「子供が近くで寝ているので環境がない」「子育てで疲れてすぐに寝てしまう」事。
子供優先の生活スタイルに変わることで、2人だけの時間や空間を確保できない場合に、セックスレス化することがあります。
ここまで読んでいただいたら分かる通り、セックスレスは、あらゆるライフステージごとに落とし穴があります。
それでは、ライフステージの変化に関わらず、満足な「性生活」を送る為にどうすればいいのでしょうか?
相談事例から学ぶセックスレスの現実【読者の声】
実際に多くのカップルや夫婦がセックスレスの問題に悩んでいます。以下に過去に寄せられた事例をもとに、セックスレスの悩みとその解決へのヒントを紹介します。
※許可をいただき本人が特定されない形で掲載をしております。
レスの事例1:忙しい生活の中で夫婦の時間が減少
ご相談内容:
「仕事が忙しく、夫婦の時間がほとんどありません。1ヶ月以上セックスがない状態が続いていて、私たちの関係がこのままで良いのか不安です。夫は疲れていると言い、話し合いの時間も作れません。」
お仕事や生活が忙しい中で、夫婦の時間が減ってしまうことは多くの方が経験しています。セックスレスは単に性行為がないことだけではなく、心のつながりを示す指標でもあります。まずは、セックスにこだわらず、日常の中で少しずつでもスキンシップや会話を増やしてみることも重要です。どんなに疲れている中でも、毎日互いの存在を意識し、心の距離を縮める努力を欠かさない努力が重要です。
レスの事例2:パートナーがセックスに無関心で悩む
ご相談内容:
「付き合って2ヶ月になりますが、ここ最近パートナーが全くセックスを求めてきません。私はどうすれば良いのかわかりません。セックスレスは関係に悪影響を与えるのでしょうか?」
セックスに対する感覚は人それぞれ異なるもの。パートナーが一時的にセックスに興味を持たない時期があっても、それが必ずしも関係の悪化を意味するわけではありませんが、なぜパートナーが求めてこないのかまずは理由を知ることから始めてみることが大事です。決して相手を問い詰めるのではなく、「自分は寂しいと思っている」という感情を率直に伝えて話し合いをしてみるのが良いでしょう。
レスの事例3:2年以上続くセックスレスに悩む夫婦
ご相談内容:
「結婚して10年経ちますが、ここ2年ほど全くセックスがありません。夫は性欲がないと言いますが、私はこのままで良いのか非常に悩んでいます。離婚も視野に入れています。」
長期間のセックスレスは、夫婦関係に大きな影響を与えることがありますが、それを理由に即座に離婚を考える必要はありません。まずは、夫が本当に性欲がないのか、それともセックスをすることを避けているのかによって解決方法が変わってきます。性欲がない場合には、性欲をなくす原因となっている過労・ストレスなどを取り除く方法を、セックスをすることを避けている場合には、その理由を紐解くことから始めてみましょう。
その他のセックスレスにまつわるご相談
The article was not found.
「セックスレスになりそう」「セックスレスかも」と思ったらどうする?
まず最初のステップとしては、パートナーとコミュニケーションを取ることをおすすめしております。
必ずしも「挿入」だけでなく、愛を伝え合う手段(会話・スキンシップ・キスなど)におけるお互いの考えや気持ちを言葉にして伝え合うことにチャレンジしてみてください。
またこちらの記事では、具体的なセックスレスの解消方法を実例と共に紹介していますので、合わせてご確認ください。


もしもパートナーとコミュニケーションを取れない状況や、取っても進展がなかった方、またどう伝えればいいか分からないという方は、夫婦関係や恋人関係に関する専門家のカウンセリングを受けることも、問題解決の一助になります。ぜひ「オトナのお悩み保健室」へお立ち寄りください。
Comments