「赤ちゃんが生まれてから、夫婦の距離が遠い気がする……」。そんな悩みを抱えるママ・パパは決して少なくありません。産後のセックスレスは自然な体と心の変化が重なることで起こりやすい一方、正しい知識とコミュニケーションで克服できる課題でもあります。
本記事では産後にセックスレスが起こりやすい5つの原因を整理し、夫婦の絆を再強化する具体的な8ステップを詳しく解説。すべて専門家監修のもと、今日から取り組める“ちょこっとヒント”をまとめました。
産後にセックスレスが起こる主な5つの原因
- 体調の回復に時間がかかる ─ 出産のダメージと寝不足が重なり、体は「休息モード」になりやすい。
- ホルモンバランスの乱れ ─ 授乳期はプロラクチン優位で性欲が低下しやすい。
- 育児による疲労とストレス ─ 継続的な夜間授乳と赤ちゃん中心の生活で“とにかく寝たい”が本音。
- 体型・見た目への不安 ─ 変わった自分の体を見せるのが恥ずかしい、という自己イメージの低下。
- 夫側の“父モード” ─ 妻を母として見ることで性的関心が一時的に薄れるケース。
まずはこれらの原因を夫婦で共有し、「どれが自分たちに当てはまるか」を整理することがスタートラインです。
産後のセックスレスを解消する8つのステップ
ここからは専門家の臨床経験を基に、産後カップルでも無理なく試せるアプローチを詳しく紹介します。すべてを一度に完璧にこなす必要はありません。「できそうなものから着手→小さな成功体験を積む」サイクルが回復の近道です。
1. 自分のペースを尊重する
帝王切開も自然分娩も、体は大仕事を終えた直後。産褥期(6〜8週)はホルモンと自律神経が揺らぎやすく、「疲れや痛みを感じたら休む」が鉄則です。無理に夫婦生活を再開しようとすると、痛み記憶が残り、かえって回復を遅らせることも。
▶︎ ちょこっとヒント:1日の終わりに“今の体調を5段階で自己採点”し、4以下の日は無理をしないと夫婦で合意しましょう。
2. 率直なコミュニケーションを取る
「誘われるとプレッシャー」「断られると自信喪失」── 産後カップルにありがちなすれ違いを防ぐ鍵は、感情と言葉を一致させること。
▶︎ ちょこっとヒント: 週に一度“ノンジャッジメント・タイム”を設け、「今の気持ち」「不安」「期待」を3分ずつ交互に話す。相手の話に口を挟まず“聴く”に徹するルールがポイント。
3. 日常的なスキンシップを増やす
性的プレッシャーを伴わない触れ合いは、オキシトシン分泌を促し安心感を高めます。手をつなぐ・肩を揉む・髪を触るなど“小さな接触”からスタート。
▶︎ ちょこっとヒント: 毎晩寝る前に30秒のハグを習慣化。忙しい日は「背中合わせに座って深呼吸」を3回だけでもOK。
4. 専門家のサポートを受ける
産後うつ・ホルモン変調・パートナーシップの問題は、医療と心理支援を組み合わせると解決が早まるケースも。
▶︎ ちょこっとヒント: まずは婦人科健診で「性の不安」も相談。必要に応じて夫婦カウンセリングや育児サポートグループを活用しましょう。
5. セルフケアとリフレッシュを習慣に
自分を大切にできないと、パートナーを受け入れる余力も低下します。「わたし時間」を確保し、短時間でも心身をリセット。
▶︎ ちょこっとヒント: 15分のストレッチ、ホットアイマスク、好きな音楽など“3つのミニ癒やしセット”を作り、赤ちゃんの昼寝中に実行。
6. 川の字寝は期限を決めて卒業
赤ちゃんと3人で寝る安心感は大切ですが、夫婦のプライバシー確保も同じくらい重要。
▶︎ ちょこっとヒント: 1歳の誕生日など区切りを決めて別室移行計画を立て、寝室をプチリニューアル。照明や香りを変えて“特別な空間”に。
7. 非日常デートで性欲を再起動
脳は環境スイッチが入ると性欲中枢が活性化。近場ホテルのデイユースや子連れOKレストランでも十分です。
▶︎ ちょこっとヒント: 月1回、2時間だけシッターや祖父母に預けてランチデート。スマホはカバンにしまい、会話と食事をじっくり楽しんで。
8. 月1回は“裸で抱き合う日”を設定
肌と肌が触れると心理的距離が一気に縮まりやすいのが産後カップルの特徴。
▶︎ ちょこっとヒント: お風呂上がりにタオルを敷いたベッドで10分マッサージ。会話は「気持ちいい?」「強さはどう?」などポジティブワード限定に。
まとめ:小さな一歩が“夫婦の再接続”を生む
産後のセックスレスは“期間限定の壁”です。原因を理解し、今回紹介した8ステップを「できることから」「少しずつ」続けることで、夫婦の親密さは確実に回復していきます。行き詰まったらオトナのお悩み保健室の専門家に相談し、プロの伴走を得ながら二人らしいペースで乗り越えていきましょう。







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