オトナのお悩み保健室では、パートナーとの関係や性に関するお悩みを専門家が無料で受け付けています。今回は「結婚して15年、セックスがほぼないままEDになった夫の浮気を知ってしまった」という50代女性からのご相談を紹介します。
※ご相談者様のプライバシーを尊重し、特定につながる部分を一部変更しています。
妻だけEDと15年のセックスレス、そして浮気発覚
ご相談者さまは結婚15年目。夫婦生活は当初から1年に数えるほどで、長いあいだセックスレスでした。最近になって夫はEDと診断され病院で処方薬を受け取りました。夫から「今度一緒に使おう」と薬を1錠だけ手渡され、ご相談者さまは関係改善の兆しに期待していたといいます。
ところがある日、夫のカバンから使用済みシートと複数の薬が見つかり、他の女性と関係を持った疑いが濃厚に。「私には指一本触れないのに、なぜ他の女性と…」という怒りと絶望で思わず目の前が真っ暗になったと語ります。
夫に問いただしても真相を話さず、浮気の仕返しを考えたものの実行できずにいる――そんな葛藤から、いまは夫が子どもと話す姿を見るだけで嫌悪感が湧くほど精神的に追い詰められています。
専門家の視点:妻だけEDが起こる理由と向き合い方
外での性行為や風俗利用が疑われる状況は、大きなショックです。今回のケースでは、妻とは性交できないが他の女性とは勃起できる「妻だけED」が疑われます。
行動パターンを読み解くと、夫は長年の不満や欲求を言葉にできず溜め込み、夫婦間のセックスを避ける一方で外部に欲求を向けてきた可能性があります。もちろん浮気は許されない行為ですが、「なぜそうなったのか」を冷静に見つめ直すことも回復には不可欠です。夫婦問題は多くの場合、双方に何らかの要因が存在します。
結婚初期からセックスレスだった背景には、育児や仕事で心身の余裕がなくなり、夫を気遣う言動が減っていたかもしれません。夫の小さなSOSサインを見逃していなかったか、一度振り返ってみましょう。
当相談室には、「家族としては大切だが妻を女性として見られなくなった」と訴える男性や、その結果セックスレスになった夫婦からの相談が多数寄せられています。気付かぬうちにお互いへの配慮が薄れ、妻が“同居人”になってしまった状況は珍しくありません。
怒りを整理し、言葉にして伝える段階へ
今は裏切られた感情でいっぱいだと思います。しかし、夫婦関係を続けるかどうかを決める前に、ご自身の気持ちを紙に書き出すなどして整理しましょう。その上で、薬を見つけた経緯や感じた衝撃、これまでの不満や寂しさを率直に夫へ伝える場を設けることをおすすめします。
夫婦の会話が途絶えて久しい場合、最初は勇気が要ります。けれども長年蓄積された思いを共有しなければ、真の解決は望めません。熟年離婚の多くは「気持ちを言語化しないまま時間切れ」になった結果です。結婚当初の二人を思い出し、「話すこと」の価値をあらためて確認してみてください。
もし話し合いが難航しそうなら、オトナのお悩み保健室のオンライン相談やカップルカウンセリングなど第三者のサポートを活用すると、感情的な衝突を避けつつ本音を引き出しやすくなります。
二人の将来をどう描くにせよ、「セックスレスの原因を一緒に探り、必要なら専門医や心理士に相談する」ことが、妻だけEDと浮気問題を同時に解決する第一歩です。
つらい状況かもしれませんが、焦らず一つずつ整理していきましょう。オトナのお悩み保健室は、性生活の悩みを抱えるあなたに寄り添い続けます。
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